歯科検診
人間ドックと同じく、口腔内に虫歯や歯周病の有無を調べ、異常がないかなどを探し、早期発見・早期治療を行うこと
歯科検診の一般的な治療の流れをご説明します。
•お口の中の状態を診察します。
•虫歯・歯周病がないか確認します。レントゲンの撮影や唾液の成分を検査するクリニックもあります。
•細菌感染があれば、口腔内を健康な状態に戻すための治療を行います。(虫歯治療、歯周病治療)
•歯のクリーニングを行います。
歯科予防
口腔内が悪くならないように予防する。口腔内を健康にしたうえでフッ化物を表面に塗るなどの予防をし、安定した状態を維持する
予防歯科は、虫歯や歯周病にならないように予防をするための処置を行います。ご自身の歯磨きのみでは、完全な虫歯予防をすることが難しいため、歯科医師や歯科衛生士によるプロのケアを定期的に受診することが大切です。予防歯科における一般的な治療の流れをご説明します。
- お口の中の状態を診察します。
- 歯や歯肉に感染の兆候(虫歯・歯周病)があれば治療を行います。
- 歯科衛生士が歯のクリーニングやスケーリングを行い、プラーク(歯垢)・歯石・バイオフィルムなど歯に付着している汚れをきれいに除去します。
- 必要に応じてフッ素塗布やフッ素のうがいをします。
フッ素には、歯の再石灰化を促進する働きがあります。フッ素を歯の表面に塗ることで、初期むし歯の段階ならばエナメル質の脱灰を阻止することが可能です。
歯科予防のメリット6つ
- むし歯や歯周病の予防
- 自分の歯をできるだけ長く残せる
- 汚れを取り除いたきれいな歯の維持
- むし歯や歯周病の早期発見と治療
- 全身の病気の予防
- 治療にかかる金銭的な負担の軽減
日頃のセルフケアにプラスして歯科衛生士によるクリーニング「PMTC」を受けましょう。また、大人も子どももフッ素塗布を行うことができます。
フッ素塗布を行いたい方は、担当の歯科衛生士や歯科医師にご相談ください。
日本では「8020運動」という80歳になっても自分の歯を20本を残そう、という運動が行われていますが、「平成28年歯科疾患実態調査」
(厚生労働省)によると、75~84歳の51.2%しか達成できていません。
なぜ歯を20本残すことができないのか。それは、むし歯や歯周病にかかってしまうからです。若い方は虫歯が原因で歯を失うと思っていませんか?
自分は今虫歯がないから歯医者に行かなくて大丈夫!と思っていると危険です⚠️
実際、日本人が歯を失う原因の第一位は歯周病、第二位はむし歯となっています。
怖いことに歯周病は痛みなく静かに進行します。
自覚症状が出た時にはもう手遅れ、、、。なんて事も!
予防歯科に通って予防するだけで、歯周病、虫歯で歯を失うリスクを大幅に減らすことができるのです。
予防歯科では、歯石の除去を含めたクリーニングが可能です。また、歯には目に見えないバイオフィルムという細菌性の汚れも付着しています。
バイオフィルムの除去はセルフケアだけでは難しいため、予防歯科で機械的なクリーニングを行ってください。予防歯科に通うことで、歯垢や歯石による汚れを取り除いた見た目がきれいな歯をキープし、バイオフィルムを取り除いたツルッとした衛生的なお口の中を維持することができます。
病気の原因がむし歯や歯周病だけとは限りませんが、予防歯科でお口の中をきれいにして、他の病気を防ぎましょう。【むし歯や歯周病が原因でかかる病気や不調の一例】
•心臓疾患
•慢性腎臓病
•呼吸器疾患
•骨粗しょう症
•関節リウマチ
•がん
•早産や低体重児の出産
•糖尿病 など
日頃のセルフケアと歯科医院での定期検診で、身体全体にかかる金銭的な負担を減らしましょう。
予防歯科習慣の定着とは
- まずは、自身の口腔内の状態を理解し興味を持ってもらう事
- 補綴治療などの歯の治療をしたら終わりではなく、治療の始まりであることを理解してもらう
- 補綴治療は治ったではなく現状を回復したとの認識
- また再治療はいつか必ず起きると認識してもらう
- 口腔内に関心を持ってもらい自身の口腔ケアーについて理解してもらう事
- 口腔内の疾患が全身の疾患とリンクしている事に関心を持ってもらう事
※特に全身疾患がある患者に対して - 定期的な有資格者<歯科医師、歯科衛生士>が口腔内の問題がチェックをプロフェッショナルケアを行う事
予防診療メニューの内容について
- スケーリング
- 歯石といった歯の表面に付着した硬い物質を専用の器具を使って取り除く治療です。
スケーリングでは、歯科医師や歯科衛生士が専用のスケーラーと呼ばれる器具を使い、歯の表面や歯周ポケット、歯と歯の間の狭い隙間などを丁寧にこすり洗浄します。
歯石は硬いため、普段の歯磨きだけでは十分に取り除くことが難しいですが、スケーリングを行うことで効果的に除去することができます。
- PMTC
- PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleanin)とは、歯科衛生士や歯科医師であるプロが専用の機械(エアフロー)を使用して歯をクリーニングすることを言います。
歯垢や歯石を取り除き、歯の表面をなめらかにし、さらに歯の表面に付着したステイン(着色汚れ)も除去します。
これにより、口腔内の清潔度が向上し、歯周病や虫歯のリスクが軽減されます。また、歯の表面が滑らかになることで、食べカスや細菌の付着が防がれ、口臭の改善にも寄与します。
いちファミリー歯科医院では保険診療で虫歯・歯周病予防を行っています。
基本的にスケーリングを行いますが、下記のようなスケーリングが難しい患者様にはPMTCで治療致します。
- 歯周ポケットが深い患者様
- スケーリングなどが歯にしみて無理な患者様
- ブラケット(矯正治療のワイヤー)などの装着でスケーリングとポリッシング(歯の表面清掃)が厳しい患者様
また、歯ぎしりがひどい方には保険診療でマウスピースを作成いたします。
虫歯・歯周病のなりやすさをチェック
いちファミリー歯科医院では虫歯や歯周病へのリスクが高いと判断した患者様には、
それぞれ10~15分ほどで検査できる「唾液検査」「レッドコンプレックステスト アドチェック」での
チェックを勧めております。
唾液検査
唾液を調べることで口腔内の状態を確認できる検査です。
虫歯菌の数や口腔内の酸性度、唾液に含まれる緩衝能(酸を中和する機能)の働きや、歯ぐきの健康、口腔内の清潔度を調べることができます。
お口の中が虫歯になりやすい状況になっているか確認できます。
レッドコンプレックステスト アドチェック
レッドコンプレックスとは歯周病を引き起こす原因菌の中でも毒素が高い菌の集合体(グループ)を指します。
レッドコンプレックスに分類される菌は「ポルフィロモナス・ジンジバーリス」「タンネレラ・フォーサイセンシス」「トレポネーマ・デンティコーラ」の3種類です。
口腔内のこれらの菌の酵素活性を調べることで、お口の中が歯周病になりやすい状態かどうかを検査できます。
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おすすめのデンタルグッズ
いちファミリー歯科医院ではTePeの歯ブラシや歯間ブラシをお勧めしております。
TePe(テペ)は歯科予防先進国スウェーデンで、使用率ナンバーワンの歯ブラシメーカーです。
長期使用しても歯肉を傷めず、歯肉のマッサージ効果も出るように緻密に先がラウンド加工(角を落として丸みを持たせること)されており、歯周病ケアにおすすめの歯ブラシです。
定期検診ではどんなことをするの?予防治療の流れ
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口腔内写真、口腔内検査、プロービング検査(歯周ポケット検査)、パノラマ撮影、
特に必要だと判断したところはデンタル撮影 -
お口の中の写真をみながらご自身の口腔内の説明
-
クリーニングを行う(クリーニングが難しい患者様にはPMTC)
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再評価したあと、スケーリングとルートプレーニングを行う
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それでも改善しない場合は歯周外科
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口腔内の状態が良くなったら補綴物の治療
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定期検診に移行
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口腔内検査、歯周病検査を含む
・口腔内の全体的な確認のため約2年に1回はパノラマ撮影します
・虫歯になりかけいる歯について、現状を把握するため口腔内写真を撮っています -
スケーリングもしくはエアーフローを使用し口腔内清掃いたします
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口腔内清掃指導します。
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次回の定期検診の予約をいれていただきます。
※口腔清掃指導には、カリエスリスクが多い小児などは、糖質<シュガーコントロール>をするための食事指導を行なっております。
定期検診について
定期検診は基本的に3ヶ月に1回ほど行います。
但し以下の四点に当てはまる患者様には基本1月に1回来院していただき、歯科予防処置を行っております。
- 重度の歯周病
- 歯科疾患が全身ん疾患のリスクになる患者
コントロールできていない糖尿病患者、心疾患患者、発達特性があり口腔清掃が難しい子供など - 口腔内の補綴物<義歯等>があり咬合崩壊している方
- カリエスリスクが高い方
スケーリング、PMTC | 約¥3,000(3割負担) 約¥1,000(1割負担) |
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スケーリング、PMTC ※パノラマ、デンタル撮影込み |
約¥4,000(3割負担) 約¥1,500(1割負担) |
歯ぎしり用マウスピース | ¥3,000~¥4,000 (3割負担) |
唾液検査(LION) | ¥1,500 |
レッドコンプレックステスト アドチェック 歯周病細菌検査 |
¥2,500 |
ホワイトニング | 1回¥10,000 |
ボツリヌス注射 ※咬筋の過緊張で歯ぎしり・食いしばりがある方対象 |
¥33,000 |
ミラノール(フッ素入り洗口薬) | ¥1,000 |
料金はすべて税込みです。 |
保険と自費を使い分け! | |
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定期検診は保険適用であるため、国が定めた期間を空けて受診しなくてはなりませんが、PMTCやそのクリニックが自由診療で行っているメニューはその他の日に受けることが可能なので、使い分けて白さと美しさを保ちましょう! |
虫歯の予防で大切なこと食べる時間にメリハリを!
ご飯やおやつを食べることは大切です。
ですが、大人も子供も「食べたら歯を磨く」ことと食べたことで歯からカルシウムやリン、ミネラルが流れ出てしまいます。これを「脱灰」と言い、お口の中はその後に唾をたくさん出すことによって歯の「再石灰化」を図ります。
ですが、食べる時間と時間が短い方は再石灰化の時間が短いので虫歯になりやすいと言えます。「○○しながら食べる」や、子供をおとなしくさせるためにジュースやおやつで「常に食べている状態」にするのは最も良くない事です。
間食はなるべく糖分の入っていないものを選びましょう。
歯科における予防で守ること
歯科における虫歯予防の大切にするポイントは3つ
- 1.正しいブラッシングで歯垢を落とす
- 磨きがいのある硬い歯ブラシも良いですが、毛先がシュッとした「ふつう」か「やわらかい」歯ブラシで歯と歯の間や歯周ポケットを書きだすようにブラッシングしましょう。もし痛かったり血が出るようであれば歯科を受診して下さい。
- 2.フッ素化合物入りの歯磨き粉を使う
- 最近ではドラッグストアでも1920ppmの高濃度の歯磨き粉が売っていますし、歯科の受付でもお子様向けのフッ素入り歯磨き粉を販売しております。フッ素は歯磨き後の歯をコーティングし、虫歯や細菌を寄せ付けない働きがあります。
- 3.口腔内の細菌を増やさない
- 口腔内で虫歯の原因となるミュータンス菌などが最も増えるのは就寝中です。寝る前には砂金剤配合のデンタルリンスや洗口液でうがいが有効でしょう。洗口液は刺激の無いものも売っています。当院の受付でも販売しております。
また、飲み物で最も殺菌効果が高いのは「緑茶」です。これは市販の物でも効果があります。風邪予防にも、喉を守る上でも最も効果が高い飲み物は緑茶であり、ビタミンCやカテキンの効果は健康にも良いとされます。(緑茶にはカフェインが含まれます)
予防は今日、今すぐできる健康対策です。是非ご家族で取り入れて健全な口腔環境を整えましょう。
次回の予約のシステムについて
(当院では患者さんの都合を考慮して、担当衛生士制を採用しておりません。患者の希望があれば担当衛生士を配属します。)